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2016年 07月 27日 ( 1 )

 
「あんたに相談したいんだわ~」
 
私が相続対策の仕事をするのを知っていて、少し遠い親戚からそんな連絡がありました。
 
で、話を聞きに行ったのですが、あまり進展していません。
 
年配の方にはよくあることですが
 
話がアチコチに飛んで戻ってこない
 
親戚でない人でしたら、アチコチ飛んでも(自分の知らない話だから)聞いて
頃合いをみて、「軌道修正」しますが
 
親戚に、「あなたのおじいさんは~」と言われても、知ってる話なので聞かされるのは苦行に近いです(笑)
 
親戚だから、ついつい
 
「そろそろ本題に入ってもいいですか!」
 
と荒い言葉をはきそうになるのをぐっと我慢。
 
もう少しの我慢で、相続対策の仕事ができそうです。
 
 
私は相続対策で「遺言書」の作成をご提案しています。
 
遺言書の趣旨としては、相続が発生したときにもめないようにすることが第一ですが
その他にも考えなきゃいけないことがあります。
 
先日も
 
「『でぃやーしょ』(在所)は無視できん」

<でぃやーしょ(在所)>
 
名古屋弁。在所(ざいしょ)のこと。自分の実家、自分の古里のこと
尾張地方だけかもしれませんが、年配の方と話していると「ざいしょ」という言葉が良く出てきます。

 
自分がもらってしまったものなんだから、(「ざいしょ」からもらった)財産を売っぱらおうがどうしようが自由
「ざいしょ」は関係ないですよ。
 
と、法律専門家は思いますが、依頼者にとって「ざいしょ」は大事。
 
「ざいしょ」からもらった財産は、子孫にまで引き継いでいかなきゃいけない
売っぱらうなんて言語道断。
 
そう思う方は多いです。
 
「でぃやーしょ」重視という依頼者の気持ちを汲んで、ご提案をする必要があります。
  
「あー、在所から引き継いだものだから○○家で大事にしていかないといけないですよね」
 
って。
 
「ざいしょ」とか「家」とかを重視する方が多いのは、愛知県、それも尾張地方の特徴なんでしょうか?
 
私は、父が愛知県の尾張地方、母が岐阜県の中濃地方出身だったので
 
幼い時から「ざいしょ」、「集落」、「家」といった用語や考え方に馴染みがあったので、
それらの大切さが理解できます。
 
たまに
  
「私の代で〇〇家を絶やすわけにはいかないので、知恵を貸してください」
 
というご相談もあります。
 
個人的には、そんなに「家」って大事なのか、と思わなくはないですが。
 

また
 
「誰が墓の守(も)りをするんだ」
 
つまり
 
「誰が先祖代々の墓を守っていくんだ」ということも重視されます。
 
一般的には、その家の跡取りさんが、お墓を守っていくものですが
(私も村瀬家のお墓を守っていかなければなりません)
 
跡取りさんがすでに亡くなられている場合だってある。
 
その場合は、跡取りさんの子どもにお墓を守っていってもらうのか
それ以外の人にお墓を守ってもらうのかを考えなきゃいけない。
 
お墓を守っていってくれるなら、(遺言書等で)多めに財産を分けようとか
あいつは、まだ跡を取るかわからないから様子を見ようとか
 
依頼者はいろいろ考えます。
 
その場合
 
遺言書の「付言事項」(気持ちを各部分。私で言う「結言」の箇所)で
  
「お前には家を守っていってもらわないといけないから、多めに財産分けてやるんだぞ」
 
という趣旨のことを必ず記しておきます。

ちなみに、お墓を守る人を法律用語で
 
祭祀承継者と言います。

<民法第897条>
系譜、祭具及び墳墓の所有権は、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。
ただし、遺言者(被相続人)の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき人があるときは、その人が承継します。

 
 
「在所」「家」「祭祀承継者」って、法律専門家はあまり重視しないかもしれないけど
依頼者にとっては重要なんで、私は遺言書に記し忘れることのないように注意しています。
 
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by 073995332 | 2016-07-27 21:29