以前、被後見人さんが入所している介護施設にて
「徘徊」
と言う言葉を日常的に使っていることが気になる旨の記事を書きました
【私の仕事じゃない】
施設のなかを自由に歩き回っているだけで徘徊、異常行動みたいな言い方をしていたのが嫌だなぁ
あたかも部屋のなかでジッとしているのが正常っておかしくない?
そんな意味合いの記事です。
「この司法書士おかしな奴」みたいな目で施設では見られていましたが
自治体を始めとして「徘徊」という用語を使わない動きになっているみたいです。
今朝の新聞にも載っていましたが、ネットで見つからなかったのでコチラの記事をどうぞ
【「徘徊」使いません 当事者の声踏まえ、見直しの動き】
世間が「村瀬はおかしな奴じゃないよ」と言ってくれているみたいで嬉しいですね。
私は年配の方の依頼を受けて、遺言書を作成したり、任意後見契約書を作成することが多いのですが、言葉の使い方には気を遣います。
例えば
認知症
という言葉は、依頼者にとってはキツイ言葉で
日々、認知症になるかもしれないという恐れを抱いている方が多くいます。
「私は認知症にだけは絶対になりたくないんです!」
という言葉もよく聞く。
私も若年性認知症になったらどうしようと心配ですから。
でも、司法書士等の専門家にとって、専門用語というのは凄く便利。
「認知症に備えて遺言書作っておいた方がイイですよ」
って、認知症という1ワードで事態の大変さを伝えられるから。
医学用語(?)だし、世間で認知されていますからね。
便利だからって世間で知られている言葉だからって、認知症のような専門用語を連発すると信頼を無くすこともあります。
私は極力専門用語を使わず、例えば認知症かなと不安になってる人に
「将来に備えて」
「少し身体に不調を感じたら」
「ちょっと物忘れが増えたなと思ったら」
そんなふうに濁して伝えるようにしています。
かえって伝わりにくいかな?
些細なことかもしれないけど、依頼者と良い関係を築くために私は専門用語に気を遣ってます。