法律専門家であれば、依頼者の話を5分くらい聞けば
おおよその解決法は思いつきます。
話を5分聞いて
「これこれこうしましょう」
とアドバイスをしてしまえば効率がいい
ダラダラ話を聞かされると、「話長いな。ちゃっちゃと要点だけ話してくれないかな」と思わなくもない。
でも、聞き手である私からしたら「どうでもいい」と思える話でも
相談者にとっては「どうでもいい」話ではありません。
また、聞き手にとっては「いつものよくある相談」でも
相談者にとっては「特別な出来事」です。
相談者が経験した「特別な出来事」に関心を持ち
相談者が体験した感情に共感して、訴えかける心情を「聴く」
それができれば、解決策を示さなくても問題の何割かは解決している。
私はそう思います。
年に数回は、私も相談事をしますが
その時は、聞き手の姿勢が気になります。
「木で鼻をくくった対応」をされると頭に来ますし
長い時間待ったのに、あっという間に回答を示されると何だか損した気分になるし、聞きに来た自分がバカみたいに思える。
分からないから相談してるのに、「そんなことも分からないの」的な態度をとられると怒れます。
反対に、こちらの話に頷いてくれたり、共感を示してくれる人に出会うとホッとします。
普段、聴き手である私が、相談者の立場になって初めて分かることもあります。
自分がされたら嬉しい対応をするように心がけています。
・「お待たせいたしました」
・「足下の悪い中わざわざありがとうございます。」
・「そうでしたか。それは大変でしたね。」
・「お気持ちすごく分かります」。
・「少しでも上手くいくように一緒に方法を考えましょう」
・「私も同じような思いをしたことあります。」
・・・でも、たまに忘れます。ゴメンナサイ。
法律専門家は知識があって当然ですが、知識だけあれば良い訳ではありません。
相談者の気持ちをくんで、相談者の気持ちになって相談にのる。
新年最初のご相談に際し、聴き手としてのあるべき姿勢を再確認しました。
本年も「聴くスキル」を高めて、ご相談に対応させていただきます。