「少し具合が悪そうなので病院に連れていきます」
私が成年後見人として支援している高齢者の方が入所される施設から連絡がありました。
誰しも年を取るし、年を取れば身体に不具合がでてきます。
どなたか面倒を見てくれる方がいれば良いですが
そうでなければ、他人、私のような成年後見人がお世話をすることになります。
成年後見人としてお世話をする方は、一人や二人じゃない
場合によっては3人以上の方のお世話をすることだってある。
私には、成年後見人としての仕事以外の仕事だってあります。
たくさんの仕事に忙殺されていて、気をつけないと一つ一つの仕事が疎かになることだってある。
成年後見人の仕事、特に病気時の対応などは突発的で、すぐに対応出来ないことだってあります。
できれば、今、目の前の仕事に注力したい時だってあります。
後回しにしたいことだってある。
でも、そんなときは
「自分の親だったらどうするか」
自分の親が病気になったら後回しにするか
後回しにしないで、真っ先に病院に連れて行くだろう
だから、自分がお世話している被後見人の方にもそうやって接しよう
そう決めています。
ときどき
「自分の親だったらどうするか」
を肝に銘じておかないと、忘れてしまう。
目の前の人を人としてではなく、仕事の1つを思ってしまう。
成年後見の仕事は、どの業務よりも人間関係が密になるから
仕事と思っていても、情が移るから仕事とは割り切れなくなるんですけどね。
それでも、気をつけておかないといけません。
今日も
「少し具合が悪そうなので病院に連れていきます」
と連絡をもらった時、少し取り込み中でしたが
「自分の親のこと」
と思い、急いで診察に必要な保険証等を届けてきました。
成年後見制度については、資産の凍結、資産運用ができない等の使い勝手の悪さが指摘されますが
財産管理以外の面、生活、療養看護に関する身上監護については今後ますます利用されるでしょうね。
私も、新たにお一人の成年後見人を引き受けることになりそうです。