【借金も相続しますよ】

 
「亡くなった父に借入金があったので何とかしてください」
「亡くなった兄弟に税金の滞納があって役所から督促状が届きました」

 
そういったご相談をよく受けます。
 
相続=お金、不動産というプラスのイメージを持たれますが
その他にも、借金、滞納税金も相続の対象になります。
 
プラスの財産は、いつまでに相続しなければいけないというのはありませんが

【いつまでにやらないかんの?】
http://na0ism.exblog.jp/23899354/
 
マイナスの財産は、相続を拒否するのに期限があります。
 

プラスの財産が一切ない、あってもほんの少しという場合には

「相続放棄」

という手続きをお勧めしています。

相続放棄とは
法定相続人となった場合に、被相続人の残した財産が、プラスの財産が多くても相続せず、マイナスの財産が多くても債務の負担をしないことで、相続放棄するとその法定相続人は初めから相続人でなかったことになります。



民法第915条
1項 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
   ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

  
家庭裁判所への申立が必要ですが、さほど難しい手続きではありません。
 
しかし、被相続人の債権者への対応が煩わしかったり、債権者に少し面倒な方がいる場合は、専門家にお願いした方が無難です。
 
特に、滞納税金がある場合は、税務署や市役所等の対応をしないといけないので、煩わしかったりします。
私自身、何度か依頼者と一緒に税務署の署員にお話に行ったことがあります。
 
 
一般の人が「財産放棄したい」と言われることがありますが、
法律的な意味での「相続放棄」ではなく「遺産分割(協議)」の意味で言っていることが多いです。

なので、その場合は「財産放棄したい」という発言の真意を確認します。

遺産分割協議とは
遺産は相続人が複数の場合、全員の共同相続財産となります。
その共同で相続した相続財産を具体的に誰にどのように分けるか
を話し合うのが「遺産分割協議」です。


話し合いの結果、何も財産をもらわない方は「放棄した」ことになります。

依頼者が「どうしても放棄したい」と言っても、「費用も時間もかかるので遺産分割の方がいいですよ」と勧めることもあります。
 
裁判所に相続放棄の申立をするのは、負債が沢山ある場合とか、ほんとに限られた場合だけです。

ちなみに、「遺産分割(協議)」で被相続人の遺した借金や滞納税金を特定の人に相続させるような話し合いをしても
他の相続人は、債権者からの請求を拒むことはできません。

債権者が協議内容をオッケーすれば別ですが、原則拒むことはできません。

例えば
財産も何もない無一文の相続人に、相続人間の話し合いだけで借金を押しつけることができたら、債権者の利益が害されてしまいます。
 
 
借金の支払は自己破産手続き等で、免れることができますが、税金は自己破産しても支払義務を免除されません。
しかし、相続放棄をすれば、借金も滞納税金の支払いも免除されます。
 
「借金とか滞納税金の支払いから逃れたい」という相続人の気持ちは分かります。

しかし、「それは払った方がいいんじゃないですか?」

と思うような「支払」までも支払いたくないという人がたまにいらっしゃいます。
その「支払」が何かは書きませんけど、仕事とはいえ少し複雑な思いを持つことがあります。

ただ、私にはそういった「支払ってもらえない方」が困っていることが分かるので
そこに「営業」をかけられるという利点はありますけどね。

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by 073995332 | 2016-02-10 15:04