【綺麗でなくても大丈夫】
私は
「お願いします」
とか
「何々したいです」
と、依頼者に言われない限り何もしない。
私から「何々しましょう」とか「何々やろうよ」とは言いません。
それは、依頼するかしないかは依頼者が決めることだし、私からやろうと言い出して、結果が思わしくなかったら責任が問われるから。
でも、たまに「何々しないとダメですよ」「何々しましょう」と言うことがある。
出来事が明らか、争いが起こることが明らかな場合には、やらないとダメです、とハッキリ言います。
相続争いが起こることが明らかな場合には「遺言書作らないとダメです」と言う。
一時相続(例えば、両親のうち父が亡くなり、母と子供達が相続した時の相続)でモメにモメた場合、その後母が亡くなり子供達が相続する二次相続では再びモメにモメる可能性が高い。
だから「遺言書」の作成を勧めます。
例えば、他にも
・離婚歴があり、かつ先妻との間に子どものある男性が再婚した場合
・子どものいないご夫婦で兄弟仲が悪い方
の場合は「遺言書作らないとダメ」と言う。
遺言書1通さえあればモメようのない二時相続の案件で、ドロドロモメてる場合
「(一時相続でモメて嫌な思いをしたはずなのに、)どうして遺言書を作らないのかなぁ!」
と心の中だけで怒ることもある。
やはり、遺言書は遺書と一緒のイメージがあって
遺書を一生懸命作っても結局モメてしまい
相続人の何人かが殺人事件などで死んでしまい
殺人事件を解決するために、「船越英一郎」か「片平なぎさ」が出てくるイメージがあるから
遺言書を作るのを躊躇してしまうのかもしれません(?)
「(遺言書は)まだ早い」
とか
「(遺言書作らせるなんて)俺を殺す気か」
と言われることもありますが、結局、遺言書は、「残される家族への思いやり」のあらわれで
モメること分かってるのに、遺言書作らず「死んだ後のことは知らん」と言ってのける方は、家族への思いやりがないとも言えます。
先の、離婚歴があり、かつ先妻との間に子どものある男性が再婚した場合だと
後妻の方は、夫の死後、顔も見たことにない先妻の子と相続についての話し合いをしないといけません。
私が先妻の子の立場なら、濡れ手で粟
相続分はキッチリ請求します。
後妻の立場ならたまりません。
あったこともない「他人」に遺産の半分をくれてやらないといけない。
私なら夫を恨みます。
遺言は「ラストラブレター」とか綺麗な表現をしがちですが、そんな綺麗でなくて「義務」とか「当然のこと」ぐらいの表現が良いと思う。