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【「流星ワゴン」と結言】


『永田一雄は死んじゃってもいいかな、と思っていた。
仕事はリストラ寸前・妻からは離婚・子供は引きこもり。地元で入院している父親を見舞に行った時に貰える交通費の余りで何とか暮らしている有様。その父親も癌でいつ死ぬかも分からない。父親の見舞帰りに駅で酒を飲んで酔っ払っていると、ロータリーに1台の車が停まっている事に気が付く。その車には5年前、偶然見た新聞の交通事故の記事で死亡が報じられた橋本親子が乗っていた。言われるがままにその車に乗り込む一雄。そしてその車は一雄を、人生の分岐点へと向かう。
降り立ったのは、仕事の途中で妻を見かけた日。他人の空似だろうと仕事に戻ろうとした所に、一人の男が目の前に現れた。一雄はその男の事を、よく知っていた。
その男は今の自分と同い年、38歳の時の父親だったのだ。』

(「流星ワゴン」あらすじ)


唐突ですが、日曜午後9時放送の「流星ワゴン」第一話、3回泣けました。
私と3年前になくなった父との関係に照らし合わせ見てしまったから。

父親と息子、男同士って言葉を交わしたり、話し合ったりがなかなか難しい。
私だけかもしれませんが、私は父と一つ屋根の下にいてもめったに言葉を交わしませんでした。

特に話すことがない。
父に話しかけても否定的なことを言われることが多くて、話すことにもウンザリしていた時期がありました。

別に話さなくてもいいや。

父は私に話したかったことがあったかもしれない。
でも、どうやって話しかけたらいいか、どうやって伝えたらいいのか、分からなかったのかもしれない。

だからついついぶっきらぼうになったり、少し乱暴な口調になったのかもしれない。
感情の表現が下手な人だったから。


「流星ワゴン」みたいに、自分と同い年の父が現れたらどうするだろうか?
きっと仲良くはなれないと思う。

例えば、旅行に行くにしても、父は細かいところまで誰かが計画を立ててあげない限り旅立てない。
反面私は、その日の宿泊先さえ決まっていれば、好き勝手に旅立てる。
やっぱり仲良くはなれないなあ。

でも、自分も40歳を過ぎてみて、父親の気持ちが少し分かるようになりました。
家族との関係、友人知人との関係、仕事への取組み等々。

分かることもあるし、それは違うなと思ったこともある。

父がよく言ってた「俺はお前たちのために仕事してるんだ」ってのは賛成できないな。
私は、他人のためじゃなくて、自分のために仕事してるから。


面と向かって家族に言いにくいことがあったら、何かの機会に自分の言葉で家族に伝わるようにしたほうがいい。
改めて家族に感謝の言葉をかけるって照れくさいからね。

日記でもいいし、ブログでもいいし、それこそ結言でもいい。
言葉にしないと、文字にしないと伝わらない。

「察しろ」、では伝わらない。


私の場合、父は最後こん睡状態のまま、息を引き取ったので、父が私に伝えたかったことが分からない。

「ありがとう」だったのか「しっかりやれ」だったのか。

私は自分の思うこと、伝えたいことは伝えるようにしている。
父が私に言葉を遺さなかったことで、自分のこころにポッカリと穴があいたから。
家族のこころにポッカリとした穴をあけないように。

【「流星ワゴン」と結言】_b0181744_19123766.jpg

by 073995332 | 2015-01-27 19:13 | つぶやき