【プロの意見】
相談者の方に言われました。
「プロの意見を聞かせてください」
思わず姿勢を正さずにはいられない。
「プロの意見」って重い言葉です。
特に法律専門家という法律のプロの言う言葉は重い。
ともすれば、絶対的な意味合いを持ち、依頼者の判断のよりどころとなります。
先日も、ある案件で文書を作って関係者にお渡ししたのですが、ある関係者から
「どこどこの弁護士にあんたの文書を見せたら、こんな箇所の記載がない、と言うとった」
とのご指摘を受けました。
どこどこの弁護士の言うことが正しくて、私が間違っている、と言わんばかりでした。
具体的にどんな文書なのかは言えませんが、文書の正誤ではなく、専門家それぞれの好き嫌いを指摘しているだけなのですが。
法的には間違いはないのだけれど、どこどこの弁護士は私の文書の作り方が嫌いというか、その人の流儀に合わないと言っているだけなんですけど。
文書の作り方として事実を全部羅列する必要はなく、必要最低限を記載すれば足りる
私はそう考えて文書を作っています。
文書の作り方が違うだけなのに、さも「間違っている」ような指摘を受けるとあまり良い気分になりません。
「間違ってないし!」
と子供っぽく反論をしたいような気分にもなる。
法律専門家が言うことに間違いはない、という先入観があります。
そして、その専門家が正誤ではなく単に「好き嫌い」を言っているだけでも、相談者の側が「好き嫌い」を「正誤」に置き換えて理解している場合が少なからずある。
「プロの意見」って重いしコワいです。
なので、私は「プロの意見」という言葉を聞くと姿勢を正さずにはいられないのです。