2014年 06月 02日 ( 1 )


「事実を伝える」
「してほしいことを伝える」

作成する書類が裁判所に提出する「訴状」であれば、それらが記載してあればまあ申し分ない。

例えば
これこれこんな事実があったので、相手方にこんなことをしてほしい。

もう少し具体的に言うと
平成〇〇年〇月〇日に、返済期限を〇月〇に定めてお金を貸したが返済されないので、相手方にお金を返してほしい」

と言う感じ。


でも、作成する書類が「手紙」、それも受取人に何かをしてほしい時に出す手紙だったらそれだけでは不十分。
受取人の「心を動かす」必要がある。

自分はこんなに辛い思いをしてきた頑張ってきた、だから協力してほしい。
ではお話にならない。

受取人が自分のあったことのない人物だったら、なおさら相手がどんな人物なのかを考えて文章を書く。

例えば
受取人が実子の死を知らされる生みの母で、差出人が実子の配偶者だったら。

・私が一生懸命辛い思いをして看病したのに
・あなたの子どもさんが死にました
・あなたにも相続する権利があります。
・でも、私にはお金がないから財産を全部ください。

こんな文章を読まされても「心」は動きません。

実母の感情への配慮、配偶者のへの感謝の気持ち、遺された日々をどうすごしたか、お参りに来てほしい、(実母にあって)報告をしたい、幼いころの配偶者はどんな子どもだったのか聞かせてほしい、配偶者亡きあと「家」をどう守っていくのか・・・

相続手続きには「不要な」事実、率直な思いを書くことで人の「心」って動くと私は思っています。

間違っても、特定の誰かへの恨みつらみ悪口を書き連ねても「心」は動きません。
差出人の評価が下がるだけです。

私が相続の手続きに関わる時には、相続人等関係者に出す手紙の文案にも気を使います。

・受取人の感情に配慮してください
・お願いする立場を理解する
・特定の人の悪口を書かない
・結論を急がない
・・・・・・・・・・


先日、相続の依頼者から見せていただいた、相手方からの「手紙」には事実と要望、そして悪口しか書かれていません。
文案からは法律専門家に相続手続きを依頼していることが分かるのだけど、大事な「手続きの前段階」に専門家の関与がないようでした。

専門家への頼み方がヘタなのか、専門家のアドバイスが不十分なのかは分かりませんが、いずれにせよこの先良い方向には進みません。

法律の専門家って腐るほどいるだろうけど、大半が法律「だけ」の専門家。
法律「以外」の分野にも気を配れる法律専門家はとても貴重です。

法律でこうなってるから、権利があるからとか言うよりも頭一つ下げて
「どうか助けてください」って頼んだ方が解決が早い場合もあります。

書面を送りつけて何でも自分の思い通りになると思ったら大間違い。
「手続きの前段階」はとても大切
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by 073995332 | 2014-06-02 17:20 | つぶやき