陸前高田市編1日目の4
「これは、カイヤマさんじゃないかい?」
か、カイヤマ?ササキじゃないの?
「海のかい、それと山だよ」
「そうですか、海山さんっていうんだ~」
この時には、まだ私たちの誤りに誰も気づいていませんでした・・・・
被災地相談に派遣された私たちに課せられた
恩人「カイヤマ」さんが住むという仮設住宅を訪ねました。
「カイヤマ? ああ、気仙沼出身の人? 引越したよ」
・・・ふりだしに戻る
幸いにも、そこの仮設住宅で「カイヤマさん」の引越先の仮設も教えてもらいました。
仮設住宅を何カ所か訪ねてみて気づいたことは、住民同士の連携がとても密であること。
誰々さんと聞けば、どこどこ出身の人で何人家族で何々と、住民の人が教えてくれます。
街中のマンションでは隣の人のことを知らないのが多いのに。
災害に遭った人同士が助け合って生活していることがうかがい知れました。
引っ越し先の仮設住宅を訪ねる。
街中なら住宅地図か何かを見て訪ねればいいけど、仮設は地図に載っていない。
道路脇に、矢印で「OO仮設はこちら」と親切に教えてくれるのはまれ。
聞き込みと「カン」を頼りに仮設を探します。
やっと目指す仮設住宅に到着しました。
しかし・・・・
総戸数100戸超の仮設住宅群!
私は、本気でナイトスクープに依頼しようと思いました。
夜7時近くの暗闇の中、100戸全てに聞けるか~い!
そこに救いの神
小学生ぐらいの子が通りかかったので、ダメもとで聞き込み。
写真の人知らないかな?
「あっ、カイヤマさんだ!カイヤマさんならそこの家だよ」
住民間の緊密な関係のおかげです。
カイヤマさんのところにも小学生の子がいたのが幸いしました。
・・・ところでカイヤマさんの仮設の表札には「貝山」と書かれていました。
「海のかい」は「海」じゃなくて「貝」。
貝山さんにお礼を述べ、お土産を渡しました。
午後7時過ぎの訪問者にも、嫌な顔ひとつせずに応対していただき感激。
こうして私たちのミッションは完了しました。
その後、夜8時過ぎに宿舎のある「一関市」の入り、遅めの食事を摂りました。
魚介類もお酒も非常に美味しかったです。
「関山」という日本酒が絶品